まえがき
以前の筆者はシーン内の光源にサンライトを1つしか使用しておりませんでした。また、背景色の変更、ボリューム、コンポジットにも手を付けていませんでした。
最近になって、ようやく色々と変更して試行錯誤するようになり、その中で感じた事など書いていきます。
素人の考えなので、軽く読み流して貰えたらと思います。
注意書き
筆者は現時点では、ごく限られたオブジェクトに対してのライティングを探り、道を探しているので、規模の大きい、街のようなスケールでのライティングに関しては全く分かりませんので、そういった分野の方には適切ではないライティングの可能性もあるかもしれません。
ライティング
環境(設定等)
それでは実際にどのようにライティングとコンポジティングをしたか書いていく前に使用した設定等の紹介をします。
変更した点を中心に紹介しているので漏れがありましたら、すみません。
ワールドの設定
ここでは比較の為に変更していませんが、ワールドの背景カラーや強さの調整で印象が大きく変わるため、まずワールドの設定を見て行きます。
通常このようにワールドの背景色を変更するとオブジェクトに光源の色の影響が及びますが、カメラレイをシェーダーミックスの係数に繋ぐことで片方を背景色、もう片方を光源色として使用できます。
背景にHDRIを使用すると、ワールドの光源が格段と良くなりますが、ライセンスの確認等、いろいろと面倒なので筆者は基本的に使用しません。
ライセンスのしっかりした画像を探して、お持ちの方やお手間に感じない方は使用してみるのも良いかと思います。
もし、筆者と同じようにHDRIの使用が手間に感じる方は、テクスチャにある大気テクスチャが光源として魅力的な立ち回りをしてくれるので使ってみてください。その他のテクスチャで工夫も出来るはずです。
ライトの配置
ライティングは、オブジェクトのスケール感やライト毎の距離でも変わるので詳細は省きますが、ここでは背面側から赤と青の光源をオブジェクトのアウトライン付近にうっすらと当たる程度に設定して、サンライトで全体の明るさを上げた上に正面からポイントライトの強めの光で陰影をくっきりとさせています。
画像の比較を見て頂ければ、どの向きから光が当たっているのか想像が付くと思います。
個人的に光源の少ないマットな仕上がりのブタくんも好みです。
ここにボリュームの散乱を追加します。
ボリュームの使用で、シーン内の空気感に奥行を作り出せます。
ボリュームの散乱を使用していない時のノペッとした印象に、ボリュームの散乱を追加する事で空気感に奥行が生まれたかと思います。
ここでは比較の為に変更していませんが、実際は光源の強さや位置をボリュームの密度に合わせて調整すると、もっと良くなると思います。
Cyclesで使用すると一気に高級感が出るので、レンダリングを待てる方はCyclesの使用もオススメです。
EEVEEとCyclesの比較
コンポジティング
そして、更にコンポジットで調整を加えます。
筆者が良く使うのはシャープを出すフィルターと影のフィルターです。
係数が1.0のままだとフィルターが強く掛かり過ぎている気がするので係数を落して使用しています。
適用する順番で効果と印象が変わったりするので、その辺りは試行錯誤する必要があります。
グレアのフォググローを品質(低)で乗せると、ネオン街の大物ヴィラン風ブタくんを作れたりもします。同じネオン街でも品質(高)にすると発光部分のボケ味が減り明るくなるので悪さをしそうな雰囲気が削れます。
全体のノードは画像のような設定です、オーバーレイでノイズを少し重ねています。多少しか変化していませんが、明暗が少しクッキリする気がします。
ここでは、比較の為に大きく印象を変えない程度にコンポジティングをしてみました。
このような形でライティングとコンポジティングを行っています。
全体を通して比較すると下の画像のようになりました。
どちらが良いかはさておき、ライティングとコンポジティングで作品の印象を大きく変える事が出来ることが分かりました。
ずぼらな筆者のような方が居たら、ここで紹介した内容であれば設定できると思いますし、他にも様々なフィルター等があるので、試してみてはいかがでしょうか?(1回、いかかでしょうか?したかった。)
おまけ
画像の比較が楽しいので、おまけの1枚
設定が比較と全然違う、お試しも兼ねた実験的なルック。
個人的にブタくんを最終的にこのようなルックでアニメーションさせたいと思っている。
コメント
good!!!